相馬野馬追 VR撮影
騎馬武者POVのマウント位置とカメラ候補

甲冑の意匠を損なわずに、安定した馬上POV映像を撮るための
3つのマウント位置と、サムネイルカメラ 3機種、推奨マウント機材
社内検討資料 / Nomaoi VR Project
2026-04-20 作成

マウント位置 3点 ― 全身マップ

甲冑に穴を開けず、磁気ブレイクアウェイ+二次テザーで安全性を担保
大鎧(春日大社所蔵)
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Photo: Wikimedia Commons (CC)
1指物の受筒根元
位置:背中の上部/首の付け根の真後ろ(合当理=受筒の内部)
●高さがあり視界が開ける ●家紋の視認性は落ちる ●振動は大(支柱先端)
お行列・出陣式のロングショット向き
2喉輪マグネットペンダント
位置:喉元・胴の上端(首と胸の境目/首から下げる形)
●人間の視線に最も近い ●甲冑に一切穴を開けない ●磁気ブレイクアウェイで安全
甲冑競馬・神旗争奪戦(兜なし白鉢巻でも可)のPOV主力
3鎧直垂グロメット穴
位置:みぞおち/胴中央(家伝甲冑ではなく直垂=インナー側)
●鎧本体を傷つけない ●振動が最も小さい(体幹) ●視界は手綱越しで近接
→ 三方式で最もリスクが低く汎用性が高い(本命)
相馬野馬追 VR撮影
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① 指物の受筒根元 ― 背中上部・高視点

指物(家紋のぼり)の受筒内部に小型カメラを仕込む
■ 体のどこ?
背中の上部 首の付け根の真後ろ
■ どう取り付ける?
鎧胴(背面) 受筒(うけづつ) カメラ (受筒内部に固定) シリコンスペーサー セカンダリテザー
■ 取付方式
指物の下部(受筒=合当理の内側の円筒)にシリコンスリーブでカメラを圧入。支柱と木製受筒の両方に接着しない=脱着可能・非破壊。
■ 撮れる映像
騎手の頭上 +40cm の俯瞰。家紋とともに馬体・観衆・背景を広く収める。出陣式の荘厳さや行列の連続性に最適。
■ 振動対策
Sorbothane Duro 30(3mm)を筒内側に貼る+カメラ側で Gyroflow/FlowState 再スタビ。
■ 注意
疾走時は支柱先端の揺れ大=お行列/出陣式限定向き
・指物を抜いた時にカメラだけ残らないよう、テザーは胴に。
・兜を外す甲冑競馬・神旗争奪戦では適用不可。
相馬野馬追 VR撮影 / マウント位置 ①
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② 喉輪マグネットペンダント ― 胸元・視線POV

首から下げたペンダント型カメラを、喉輪(のどわ)と胴上端の隙間に磁気固定
■ 体のどこ?
胸の上部(喉元) 喉輪と胴の間
■ どう取り付ける?
喉輪(のどわ) 胴(どう) 磁気ペンダント (PGYTECH CapLock 等) 強い引きで磁気離脱 胴へテザー フェルト緩衝材
■ 取付方式
革/絹の紐で首から下げたペンダント本体(磁気ベース)に、カメラを磁力で吸着。ベース側が喉輪と胴上端の間に自然にはまる。
■ 撮れる映像
騎手の目線高さ、手綱・馬のたてがみ・前方が画面中央。他騎馬との接近・神旗争奪戦の混戦が最も迫力ある位置。
■ 安全設計
ネックストラップは破断荷重 3-5kgの安全素材。落馬時にカメラは磁気で離脱し、紐が切れて騎手から分離。
■ 注意
・疾走で揺れる→体幹密着運用 or 後処理再スタビ必須
・兜を外す神旗争奪戦でも使える唯一の位置(鉢巻と干渉しない)
・家紋を隠さない位置調整が必要。
相馬野馬追 VR撮影 / マウント位置 ②
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③ 鎧直垂グロメット穴 ― みぞおち・体幹POV

甲冑の内側に着る鎧直垂(インナー)にグロメット穴を開け、カメラを固定
■ 体のどこ?
みぞおち 胴中央・体幹部
■ どう取り付ける?
鎧(外側) 鎧直垂(インナー) グロメット穴 (ハトメ補強) カメラ(レンズ露出) シリコンパッド (皮膚側) 帯/直垂の紐に縫付
■ 取付方式
直垂(装束)に専用グロメット穴(径 22mm)を一つ開ける。レンズのみ鎧外に露出。鎧本体は一切加工しない
■ 撮れる映像
手綱を握る手・馬のたてがみ・馬首が画面前面。最も「馬との一体感」が出る画角。疾走シーンのスピード感に強い。
■ 安定性
体幹位置のため振動が最小。電子手ブレ補正とも相性◎。カメラは直垂内側にテザー2次固定、落ちても鎧内に留まる。
■ メリット
三方式で最もリスクが低い・外観への影響ほぼゼロ・シーン選ばず使える(出陣式〜神旗争奪戦まで共通)。
相馬野馬追 VR撮影 / マウント位置 ③
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サムネイルカメラ 候補 3機種

甲冑に隠せる 40-55g 級の超小型カメラ。マウント位置 ①/②/③ の全てに対応
Insta360 GO 3S
Insta360 GO 3S
サムネイルカメラ
親指大の超小型。単体 39g で磁力ペンダント/小物挟み/粘着マウントに対応。実績豊富な定番機。
寸法/重量25×53×18mm / 39g
最大解像度4K 30fps
センサー1/2.3"
録画時間(単体)約 38分(4K)
Podと合計約 140分
ストレージ64/128GB 内蔵
防水IPX8(10m)
手ブレ補正FlowState
〇 磁力ペンダントが純正で揃う唯一の機種。PGYTECH CapLock など他メーカー磁気マウントとも互換良好。
¥59,800〜(128GB版)
insta360.com/product/insta360-go3s
Insta360 GO Ultra
Insta360 GO Ultra 2025
サムネイルカメラ 新型・本命
GO 3S の上位機。4K60・1/1.28" 大型センサー・10-bit 対応で画質が段違い。サムネ級で最高画質。
寸法/重量約 30×57×19mm / 52.9g
最大解像度4K 60fps
センサー1/1.28"(大型)
色深度10-bit
録画時間(単体)約 70分(4K30)
Podと合計約 200分
ストレージmicroSD対応
防水/手ブレIPX8/FlowState 3.0
本命機種。夕方のお行列・曇天下でも画質を維持、4K60 でスローモーション編集も可能。
¥79,800〜(予価)
insta360.com/product/insta360-goultra
DJI Osmo Nano
DJI Osmo Nano 2025
サムネイルカメラ プロ編集向き
DJI 初のサムネ級。10-bit D-Log M 搭載でポスト階調に余裕。DaVinci Resolve とのパイプラインが良好。
寸法/重量約 57×29×28mm / 52g
最大解像度4K 60fps(120fps可)
センサー1/1.3"
色深度/LOG10-bit D-Log M
録画時間(単体)約 60分(4K30)
Podと合計約 200分
ストレージ64/128GB 内蔵
防水/手ブレIP68/RockSteady 3.0
〇 4K120 超スローモーションが欲しいシーン(神旗争奪戦のスパーク、馬体の筋肉)に。他DJI機との色統合も◎。
¥46,200〜
dji.com/nano
相馬野馬追 VR撮影 / サムネイルカメラ
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マウント機材候補 ― PGYTECH CapLock

マウント位置 ②「喉輪ペンダント」の実装機材。磁気クイックリリース式チェスト/ネックストラップ
PGYTECH CapLock POV

PGYTECH CapLock POV アクションカメラ ネックマウント

クイックリリース&調節可能チェストストラップ
ハンズフリー Vlog ネックレスストラップホルダー
方式磁気クイックリリース式。カメラ側にマグネット取付面、ストラップ側に磁気受け
対応機種DJI OSMO Action 6/5 Pro、Pocket 3、Xtra、Muse/GoPro 13/12/Insta360(GO 3S / Ace 等)
構造首掛けネックレス+胸ストラップの2点支持。揺れを抑え胸元にカメラを固定
調節範囲ストラップ長:肩から胸元まで 5-10cm の範囲で高さ調整可
本プロジェクト適性マウント位置②と完全一致。甲冑装着時は直垂の上、胴の内側に通せば外観に影響せず運用可能
注意標準ストラップは破断設計ではない。安全ストラップへの交換または二次テザー追加が必要
価格スタンダード版 約 ¥3,500〜4,500(Amazon.co.jp)
■ 他マウント機材の併用候補
Insta360 純正磁気ペンダント(GO 3S/Ultra 専用・約¥3,000)=軽量シンプル/甲冑内側に収まる
Sorbothane Duro 30 シート 3mm(¥2,000)=全マウント共通の振動減衰
落下防止セカンダリテザー(3-5kg破断コード・¥500)=胴または帯に結束必須
相馬野馬追 VR撮影 / マウント機材
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推奨キット構成とシーン別配置

騎手1名につき 2-3 台、キット全体で 4-6 台の運用

■ 推奨キット構成(騎手1名分)

  • ×1Insta360 GO Ultra ― 鎧直垂グロメット穴で前方POV(本命)
  • ×1DJI Osmo Nano ― 喉輪ペンダント+PGYTECH CapLock で視線POV
  • ×1Insta360 GO 3S ― 指物受筒根元で俯瞰・行列ショット
  • PGYTECH CapLock × 2、磁気ペンダント、テザーコード、Sorbothane
合計 約 ¥20万/騎手(カメラ 3 台 + マウント機材一式)
騎手 3 名同時運用で 約 ¥60 万。SDカード・予備バッテリー別。

■ シーン別の最適マウント

  • 出陣式① 指物受筒(俯瞰・家紋ショット)+ ③ 直垂(騎手視線)
  • お行列① 指物受筒(行列全景)+ ② 喉輪ペンダント
  • 甲冑競馬② 喉輪(兜なし・白鉢巻)+ ③ 直垂(体幹・速度感)
  • 神旗争奪戦② 喉輪(混戦POV)+ ③ 直垂(衝撃に強い体幹位置)
  • 野馬懸※御小人の装束は別設計(白装束用)
■ 要確認事項
・装着カメラは公式FAQ非明示=騎馬会・個別家の書面許可マスト
・磁気ブレイクアウェイ+二次テザー(胴または帯へ)を全マウントで必須
・本番前に最低1回の実馬テスト(振動・脱落・通信)を実施すること
相馬野馬追 VR撮影 / 推奨構成
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